【自家製麺】小野式製麺機を使った中華麺の作り方【ラーメン自作】

どうも!こむぎです!

趣味でラーメンを自作しています。

当ブログはパスタマシンを使った製麺を推奨しています。

お家でラーメンやうどんなどの麺を作るにはパスタマシンがあれば十分です。しかしパスタマシンのアドバンスドコースとして、ラーメン自作家の皆さんが普段使いしている定番の製麺機が存在します。それが小野式製麺機です。

小野式製麺機はパスタマシンに比べると作業自体は面倒ですが、パスタマシンには無い力強い圧延や、均等な麺帯を作ることに向いており、低加水の生地でもまるで製麺所が作ったようなクオリティーの高い麺を楽に作ることが可能です。またパスタマシンよりも一度にたくさん製麺することに向いています。

この記事では、小野式製麺機を使った中華麺の作り方を紹介します。

目次

小野式製麺機とは?

時は昭和戦後まもなく食糧不足の時代。市場での米不足をカバーするために、一般家庭での小麦粉を使った製麺の需要が高まっていました。そこでいろんな鋳造メーカーが家庭でのうどん作りを目的とした、さまざまな製麺機を製造、販売していました。そのなかの一つが「小野式製麺機」です。昭和に造られた鉄製の製麺機はいろんなものがあり、管理人が知ってる限り「大丸式」や「田中式」などの製麺機も存在します。残念ながら時代の流れと共に需要は下がり、どの製麺機も現在は絶版となっています。

「小野式」は令和現在でも数多くの製麺機が現存。オークションサイトなどでも頻繁に取引されており、ラーメン自作家にとっては広く普及した製麺機です。さまざまな補修パーツも存在しています。製造時期が古いのもありボロボロで、レストアしないと使えないものも多いですが、中には綺麗にレストアされたものも出品されています。ちなみに管理人所有のの小野式はコチラ。

これもオークションで1万2000円で落札したものです。レストアなしですぐに使用することが出来ました。欲しい人は是非レストア後のマシンを探してみてください。

切り刃も磨き上げられてて美しい!

できれば用意したい道具

小野式製麺機があれば、基本的にはすぐに製麺可能ですが、より快適に製麺するためには、以下のような道具を用意することをお勧めします。中には自作しないとダメなものもあり、一手間かかりますが…

麺棒×3本

生地を手軽に延ばすため、また後述の麺帯ホルダーとセットで使用するため、麺棒は3つあると良いでしょう。
100均で購入することができるので、探して購入しましょう。

麺帯ホルダー(自作)×3つ

麺帯ホルダーは市販されてないので自作します。コの字型に木の板を組んで、麺棒を設置する窪みを作っておきます。寸法は16cm〜20cmの立方体をイメージしていただければ適当でかまいません。

木材をホームセンターでカットしてもらい、家で組み上げました。

これの使い方ですが、小野式で製麺した場合どうしても麺帯の長さが長くなります。そこで麺棒で生地を巻き取って、このようにロール状にします。その際、巻き取ったロールを置いておく「麺帯ホルダー」があったほうが快適に作業できます。

ずっと手でもってるわけにはいかないので…。正直必需品です。

製麺機固定用の万力(パスタマシンから流用)

小野式製麺機は本体がかなり重いので、パスタマシンに比べると製麺時も本体がズレにくくなっています。とはいえ生地が硬いとどうしても動いてしまうため、万力などの固定器具があった方が良いです。
管理人はパスタマシンに付属していたものを流用しています。

電子ノギス

小野式はパスタマシンと違って、厚み調整がネジの押し込みで調整するアナログ無段階方式です。そのため生地の厚みを把握するには、麺帯自体の厚みを直接電子ノギスで測る必要があります。勘で作業することももちろん可能ですので、あなたがどこまでこだわるか次第です。ノギス自体は安物で十分だと思います。

小野式はこの2つのネジを回して、ローラーの厚みをアナログ調整する仕様

セッティングと圧延の流れ

製麺時の小野式のセッティングはこんな感じです。

右から生地を流していき、小野式製麺機で圧延。伸ばし終わった生地を左の麺帯ホルダーにて、麺棒で巻き取ってロールを作ります。巻き取った生地(ロール)は再び右のホルダーへ移動させて、再度小野式製麺機に流していく。この流れを繰り返して製麺しています。

ちなみに右側の麺帯ホルダーは複合製麺の時だけ2つ同時に使います。

2つの麺帯を1つにまとめる。それを複合製麺という。

製麺の手順

製麺の手順を説明します。

材料(4〜5玉相当)

・強力粉(はるゆたか)500g
・水 180cc
・塩 5g
・粉かん水 5g
※加水36% /塩1% /かん水1%

1. 水回し

水に入れたかん水と塩をよく混ぜて溶かしたのち、全量小麦粉に投入します。

小麦粉を下から手で巻き上げながら、少しずつ水をまわしかけて「均等に」水分を配分していく意識で作業します。手にくっついた生地はまめに引き剥がして、生地に戻し、ボウルのふちにはりついた小麦粉も一粒残らず生地に入れ込む意識で撹拌します。理想はパン粉のような状態にすることです。

手で巻き上げる様に。やさしく攪拌していく。
このようにパン粉状になれば成功

2. ジップロック入れて30分休ませる

水まわしが終わったら、全部ジップロックに入れて、生地が乾かないように密封して、30分放置して生地をねかします。ここで生地をねかせる理由は、水回しで一生懸命均等にあわせた水分を、ここからさらに浸透圧の法則を利用して、水分を小麦粉の1つぶ1つぶ、隅々まで行き渡らせるためです。

3. 足踏み1回目

パン粉状の生地を一度1つにまとめます。ジップロックを一部あけて、空気の逃げ道をつくり、口の反対側から徐々に足で踏んで生地にしていきます。

いったんまとまりました

4. 生地を折り畳み、足踏み2回目

ジップロックから生地を取り出して、折りたたんでからまたジップロックにもどし

再度上から足で踏みます。

生地の下準備は完了。次の工程から小野式を使っていきます。

5. 小野式製麺機で圧延開始

生地をまな板の上に出します。

麺棒である程度薄く伸ばしたら、小野式製麺機に通る幅。3つにカット。

ネジを緩めてローラー幅をなるべく広い幅にセットし

3つの生地をローラーに通して圧延。それぞれを2.5mmほどの厚みまで薄くします。

6. 複合製麺1回目

その後3つの生地を一つにまとめていきます。2つの生地を重ねて複合製麺(合体)させます。

その後、残りの1つの生地も重ねて、ある程度薄くします。3つの生地が一つになり、長い麺帯ができました。

7. 複合製麺2回目

仕上げの複合製麺をします。複合製麺を繰り返すとコシのある生地になりますが、足踏みですでに1回やってるのもあるので、製麺機では2回やれば十分です。麺帯を2本の麺棒で分けて、生地の真ん中あたりで二等分し

このへんが中心かな?

再度複合製麺します。

その後ノギスで厚みを把握しつつ、ある程度まで薄く伸ばしたら小野式の作業は完了です。

小野式の切り刃でカットする

麺帯が仕上がったら次は麺にカットします。
麺にカットするには主に2つの方法があります。まずは小野式についている切り刃でカットする方法です。管理人の小野式には幅2.2mmの切刃がついています。任意の厚みまで生地が伸びたら、ハンドルを切刃モードに切り替えて。

カットしていきます。

小野式にてすべて作業をするならこれにて完成ですが、他の切り刃の幅を使いたい場合はパスタマシンを使います。

小野式の切り刃の種類

小野式製麺機にも替刃が存在しており、2.2mm、1.5mm、1.3mmなどが存在しています。小野式で好きな幅で麺を切りたい場合は探してみてはどうでしょう?

また、コジマ式と言われる、新品で製造している替え刃もあります。小野式にも取り付けられるようですが、メーカー推奨では無いみたいなので、購入する場合は自己責任で。
https://www.shichifuku-tool.jp/item/seimenki-kiriba/

パスタマシンで任意の厚みまで薄くして、カットする

もう一つの方法はパスタマシンでのカットです。(小野式製麺機を持ってる人はだいたいパスタマシンも持ってますので…)
パスタマシンはダイヤル調整で一定の厚みの麺帯を仕上げることができます。また、多彩な幅の切り刃を使うことが可能です。ある程度の厚みまで小野式で作業したのちは、パスタマシンを使って任意の幅まで麺帯を薄くして。

パスタマシンの切り刃でカットします。写真は1.5mmの切刃を使用しています。

任意の長さで、ハサミで麺を切ります。麺の仕上がりはこんな感じです。完成。

しっかり打ち粉をして、一玉150gに分けました。

まとめ

以上小野式製麺機の使い方でした!

今回紹介した手順は管理人の完全自己流です。もっと効率の良い方法など見つかればこの記事も更新しようと思います。小野式製麺機はパワーもあり、圧延がプロ用の製麺機に似ているのでグルテンが綺麗につながった質の高い麺を作ることができます。とはいえ、大きくて重く扱いはちょっと大変。購入しても機械の品質もバラバラでメンテナンスにも多少気を使います。

今から製麺を始めてみたい人はやはりパスタマシンをオススメしますので、初心者の方はそちらから始めてみてはいかがでしょうか?それでも末長く製麺をするつもりの人や、最初からきちんとした製麺機を使いたい方は、小野式製麺機をいきなり購入しても良いと思います。

小野式で作った麺もうまい!

どちらにせよ、自分で作った麺は最高に美味いよ!

ではまた!

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